ジグソーパズルU
□標的69
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「エレナ…、我が生涯を照らす永遠の光…」
「エレナ…?」
『……』
凜とツナはデイモンの近くに行った。2人の側にはリボーンもいた。
「奇妙な写真だな。あれだけ嫌っていたT世ファミリーとデイモンが笑ってるぞ」
『…最初はデイモンもボンゴレを愛してんだよ』
「え?」
「あなたはどこでエレナのことを?」
デイモンは一番の疑問を凜に訊ねた。
『よくは知らないよ。教えて?あなたのこと』
「…いいでしょう。きかせてあげましょう」
―――
――
―
私は貴族だった。
だが堕落した貴族たちに嫌気がさし地位はなくとも優秀な人間が社会の中心にあるべきだと考えていた。
そんな私の考えに共感してくれたのがエレナだった。
彼女は太陽のように微笑み、
月のように私を癒した。
ある日エレナは民衆の人望が厚く私と気が合うだろうとある男を紹介した。
「ボンゴレファミリーのジョットだ」
愛するエレナの薦めでもあり私はボンゴレファミリーにはいることにした。
あの頃のボンゴレは何もかも完璧だった。
市民を守るという大義の下、
貴族・無法者・政治家・時には警察、
全ての腐敗したものを正していった。
そんなボンゴレファミリーに私も愛情を持ち全力で貢献した。エレナはそんな私を以前よりも愛してくれた。
「常に弱者の味方であるボンゴレファミリーを。デイモン、あなたを誇りに思うわ」
しかし幸せはそう長くは続かなかった…――
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