ジグソーパズルU

□標的68
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凜 side





“強くなくては誰も守れない”



あたしはずっとその考えをもって今までやってきた。だから少なからずデイモンの過去を見て彼がああなったことに納得はできる。



『彼女のいう“強さ”とあなたの“強さ”はちがう!!』


「貴様に何がわかる!!」


『…っ!!』


「凜!!」



殴り飛ばされたあたしはなんとか受け身をとって更に言葉を続けた。



『あたしはここにきて…っ、ううん…、そこのダメボスに会って色んな“強さ”を知った…っ』


「黙りなさいッ!!」


『うあ…っ!!』



長い髪に足を掴まれそのまま地面に叩き付けられてあたしは血を吐いた。



「色んな“強さ”…?強さとは圧倒的な、このような力を言うんだ!!」







――ドンッ






『ぐ…っ!!』




そう…、あたしの思い描く強さも同じもの。圧倒的な誰も近づけさせない力だった。


でもそうじゃない――、




『力だけが、全てじゃない…っ!少なくと…エレナはあなたの描いたものには喜ばない…っ!!』


「貴様っ――!!」



デイモンはぴたりと動きをとめた。




「(この目は…あいつと…っ、あの女と…)」



デイモンはあたしの目をじっと見て逸らそうとはしなかった。あたしも逸らしちゃいけないような気がした。



『…沢田綱吉っ!!』


「(凜…っ)」



あたしは離れた場所にいたツナに聞こえるくらい大きな声で言った。ありったけの想いをこめて。



『こんなとこでくたばるなんて…、あたしは許さない!!』


「!」


『あたしの兄を、ザンザスを倒した男がこんなとこでくたばるなっ!!』


「黙りなさい…っ!」



デイモンが鎌を大きく振りかぶった。



『お前はこんなとこで負けじゃダメなんだ!!』


「黙れェッ!!」


「千堂さんっ!!」


「凜…っ!」








――カッ











「「!?」」



まばゆい光があたし達を包んだ。




「開いた、第7の“鍵”」


『?』


「誘え」































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