ジグソーパズルU
□標的67
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「凜…、今なんて言った?」
ツナは凜の言葉を聞き返した。
『炎真の家族を殺したのはD・スペード』
「ヌフフッ」
デイモンは楽しそうに笑った。凜は窺うようにデイモンに目を向けた。
「よくわかりましたね」
『夜月が言ったことだけなら調べればすぐにわかる。となれば付け足すのはその犯人の正体。顔にかいてるじゃない、私が犯人ですって』
「ヌフフ、もっと付け足せば家光の部下を殺したのも私。銃でボス宅へ弾を撃ち込んだのも私です」
『結局発端は全部あんたじゃんか』
「ええ。全ては軟弱なシモンの跡取りにボンゴレへの憎悪を抱かせるために」
『最低』
「何人もの人を殺してきたあなたには言われたくないですね」
『…』
暗殺者として生きてきた凜が何人の人間を殺してきたかわからない。だけど凜には後悔なんてものありはしない。
「凜をお前と同じにするな」
『ツナ…』
「凜は大切なものを守る為に戦ってる。お前みたいに無意味に人を殺してる訳じゃない」
『…』
ツナの言葉に凜は驚いていた。その反面どこか嬉しそうでもあった。
「私はT世とは違い強きボンゴレを創るためなら手段は選びません。殺された彼らも名誉だったことでしょう。
幸いにもボンゴレの肥やしになれたのですから」
「なんて奴!!」
「デイモン!!やはりお前だけは」
「「許さない!!」」
ツナと炎真はいっきに向かって言った。
――「我が同志をとめてください」
『!』
またどこからか聞こえてくる初代雪の守護者の声。凜はいっぽ後ろに下がって戦いに目をむけた。
「戦わないのですか?」
話し掛けてきたのは骸。凜は険しい表情を浮かべたまま。
『…少し、でかたをうかがおうかな、なんて』
「…なるほど。それもひとつの手かもしれませんね」
『ん』
(勝つには敵をよく知ること)(戦いは)(まずそこから始まる)
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