ジグソーパズルU

□標的66
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『休めば?疲れてるんでしょ?』


「そうですね…。ではお言葉に甘えましょう。

君達の体を乗っ取るその日までクロームを頼みますよ沢田綱吉、千堂凜」


「Σまだそんなこと言ってんのー!?」


「やっぱり咬み殺す」


『まぁまぁ』


「それでは」


『おっ』



骸がクロームの体から抜けるとふらりとクロームが倒れた。凜はそれを受け止めた。



「凜…?」


『大丈夫?』


「骸様は!?」


『デイモン倒して体に戻っていったよ』


「あ…」



クロームは自分の耳についているイヤリングに気が付いた。そこで初めて凜の言葉を信じることができた。



「骸様…よかった」


『…』



ほんとに骸がすきなんだと思える一面に凜はふふっと笑みをこぼした。




――バサササッ



「困りました」


『この感じ…』


「骸様!」



先程の戦いで力をつかった骸は匣兵器であるムクロウに憑依するのが精いっぱいだったようだ。



『で、どうしたの?』



凜は自分の腕にムクロウをとまらせてたずねた。



「復讐者の牢獄にいる自分の肉体に精神が戻れない」


『?』


「肉体に戻るあと少しのところでブロックされるのです」



『…』



何か思い当たることでもあるのか、凜は難しい表情を浮かべた。そんなとき気を失っていた加藤ジュリーが目を覚ました。



「ど〜なっちまってんだ?」


「てめぇまだ生きてやがったのか!!」


「ってことはなかのD・スペードは「違う」え?」


『あれは加藤ジュリー。デイモンじゃない』


「「え?」」



凜は顎に手をあて考えた。そして思い立った可能性が1つ。



「どう思います?」


『D・スペードは骸の空になった肉体を乗っ取った…、かな』


「「!!」」


「僕もそう思います」


「そ、そんなこと…」


「おそらくDはわざと勝負に敗れ僕より先にはいり僕の体を支配したのでしょう」































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