ジグソーパズルU

□標的39
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「10代目!!」


「捕まってる!?」



目を覚ました獄寺たちはガラス越しにツナ達を見る。


「凜…」


雲雀はツナに背負われている凜を見て複雑な表情を浮かべた。


「お前達の命は我々が握っている。話をしたいんだ大人しくしてくれないか?」

「やろう…っ」

「……」



雲雀と獄寺はなんとか抜け出そうとリングを探すが見つからない。



「抵抗しようとしてもムダだ。お前たちのリングと匣兵器は全て没収した」


「な!!何!!」


「!!」


「ぐ…っ、沢田…」




ラルは重い体を動かし起き上がった。



「かまわん!!貴様の手で装置を破壊しろ!!」


「そうです10代目!!丸い装置の破壊を!!」


「ダメ…」


クロームはひとり呟いた。獄寺たちはその言葉を聞いて今更なんだと怒った。



「全く、お前たちの無知ぶりにはあきれるばかりだ。この装置を破壊すれば困るのはお前達だぞ」

「何!?」



白い装置が音を立てて開いていく。



「この装置に入っているのは十年バズーカーでお前達と入れ替わりで消えた、この時代のお前達だ」


「「!?」」



ツナ達が目を見開き驚く中、凜だけが驚かず装置のなかみを見ていた。



「もっとも今見えてるのは照射された立体映像のイメージであり実際に分解された分子の状態で保存されているのだがな」


「どーなってやがる!!だってこの時代のオレ達は」


「十年バズーカーの効力で十年前の世界に」


「その通り。本来は十年バズーカで撃たれたものは十年後と現在の自分が入れ替わる。だがこの装置により十年後のお前たちは過去へは行かずここにとどまっているんだ」


「……」



ツナは表情を曇らせながら話を聞く。



「この時代のお前達が過去に戻って余計なことをされてはトゥリニセッテポリシーに乱れが生じるからな」

「十年バズーカの弾を当ててオレ達をこの時代に送り込んだのはお前か」


リボーンの言葉に入江は眼鏡をくいっとあげた。


「そのとおりだ。十年前の僕がこの時代の匣兵器と科学技術を駆使してお前達に十年バズーカをあてたんだ。

例えばアルコバレーノや、ルナのような特質ならノン・トゥリニセッチポリシーを照射し身動きをとれなくしてだ」


『「…!」』



リボーンと凜は弾に当たるまえ身動きが取れなくなったことや胸がいやに苦しくなったことに納得した。


「でも…どうして!?」


ツナは死ぬ気モードをとくと入江にたずねた。


「なんでそんなことしてまでオレ達をこの時代に連れてきたんだ!!」

「入江様…これ以上は」

「いや、教えよう」



チェルベッロの言葉を横流しにし口を開く。



「簡単なことだ。白蘭サンがこの世界を手中におさめもう一つの世界を創るためにボンゴレリングが必要だからだ」

「…」

「この世には力を秘めたリングが数多く存在するが中でも“マーレリング”“ボンゴレリング”“アルコバレーノのおしゃぶり”計21個のリングをトゥリニセッチという」

「七つ…?」


ツナは疑問を浮かべ首を傾げる。ボンゴレリングは7つではなく雪のリングを合わせ8つあるからだ。


「“雪”は特別だ」

「特別…?」

「ボンゴレの雪は初代以降いなかった、特別な種らしいとは聞いたが」

「凜が、特別…?」

「そしてトゥリニセッチの原石こそがこの世界を創造した礎だ。少なくともトゥリニセッチを守ることを使命とし、人柱としてトゥリニセッチと同化したアルコバレーノはこの話を否定しないだろう」

「「!」」

「話は以上だ。あとはまかせた」



そういうと入江はチェルベッロ達の後ろに。































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