ジグソーパズルU

□標的56
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いっぽう電話をしていた雲雀は、



「――そういうことだからよろしくね」



要件だけを伝えると雲雀は電話を切った。凜のいる場所に戻ろうとするとすぐ近くで群れている男たち。



「また遊ぼうぜ、じょう「何してるの?」あ?」


「群れてると咬み殺す」


「こ、こいつ…並中の雲雀だ!」



逃げようとした男たちは雲雀の手によってボコボコに。そして男たちに絡まれていた女に目を向ける。



「…ねぇ――!」


女は目に涙をため雲雀に抱き着いた。雲雀は突然のことに驚く。



「ご、ごめんなさい…。助けてくれてありがとう…」



それだけいうと女は逃げるように去って行った。残された雲雀は見えなくなるまでその女を見ていた。































『離れろォッ!!』


「Σおっ」



凜は足を振り上げて男との距離をとる。どうやらたえていたが限界がきてしまったらしい。



『だいだいアンタ、女口説く前に名乗れ!!』


「おーっ!気の強い女もスキだぜぇv」


『な・の・れ(黒』


「か…、加藤ジュリー。君の名前は?」


『千堂凜』


「凜ちゃんね、名前も可愛「寄るな」照れ屋なんだから」



いまにもハートが飛んできそうなジュリーの行動に表情を引きつらせる凜。



「全然彼氏帰ってこないし、オレと遊ぼうぜ」


『(そういえば遅いな…)』



ふと思えば雲雀が電話に出てから数十分は経っている。まさか怒って帰ったわけでもないだろう、



『なにかあった…?』


「凜」


『恭弥〜vV』



凜は雲雀に抱き着いた。だがすぐに凜は何かに気づき抱き着いた態勢のまま雲雀を見上げた。



「何?」


『…いや、何も』


凜は雲雀から離れるとジュリーを見た。彼はぽかーんとした表情でふたりをみていた。


「ちぇっ、彼氏の登場か。邪魔もんはさよならってことでー」


そういうとジュリーは去って行った。凜は最初彼に会ったときの違和感を思い出し難しい表情を浮かべていた。


『(何ものなんだろ…、あのひと)』
































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