ジグソーパズルU
□標的54
4ページ/6ページ
「勝ったぞ!!」
「ツナくん!!」
「ルナ!!」
勝利を喜び仲間たちが次々と二人を囲む。凜は邪気の炎を消費しすぎたのと、緊張がきれたのとで倒れる。
それを受け止めたのは大好きなひと。
『恭弥…!』
ぎゅっと抱きしめられ驚きながらも凜は抱きしめ返した。その表情はとても嬉しそうで目にはうっすらと涙が浮かんでいた。
「ガハッ」
『!』
少し離れたところでは生き残った桔梗に攻撃するヴァリアー。
『レヴィ、やめなよ…』
「なぬ?」
『たぶん、一般人だよ。ただ何かあって白蘭に人生を変えてもらったんじゃない…?』
「一般人とは…、やすい言われようですね…」
桔梗はゆっくりと体を起こしながら言葉を発した。目先には雲雀に肩を借りている凜。
「我々はパラレルワールドなら各分野で天下をとった人間だ!!だがこの世界ではくだらぬ不運によりそれは叶わなかった。白蘭様はそんな我々の憤りを力にかえてくださったのだ!!」
「黙れ」
ドンッ
「ザンザス!!」
「るせぇ!!」
桔梗の頭を撃ったザンザスをしかるツナ。だが部下であるルッスーリアたちを見て桔梗が死んでいないとしる。
「……」
「どうした?」
何か思いつめた表情でいるツナにリボーンは話しかけた。ツナはそのままの表情で答えた。
「勝ったのは勝ったけど…、本当に勝った意味なんてあったのかな…」
「大ありに決まってんだろコラ!!よくやったな沢田!!コラ!!」
光のなかから現れたのはユニとリボーンを除いた五人のアルコバレーノ。なかにはバイパーことマーモンの姿もあった。
「事情はすべてわかってるぜ。おしゃぶり状態のオレ達にユニが炎を通して教えてくれたからあ」
「ユニが?」
「ええ。ユニは白蘭が倒された場合、どのような影響が起きるかも我々に教えてくれました」
.