ジグソーパズルU

□標的54
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γは大空の炎をまとうユニを優しく抱きしめた。



「いつか耳打ちしてくれたの覚えてるか?あれの返事まだだったよな」



そういうとγはユニの耳もとで何かを囁く。それが聞こえた凜は笑みを浮かべる。


「なんだよ、旅立つって時にシラケた面だな。あんたの母さんはそんなこと教えなかったはずだぜ」

「…ありがとう、ルナさん(ニコ」

『…!』


心底嬉しそうな顔をしてユニとγはきえた。残ったのはユニとγが着ていた服とユニが大事に守っていたアルコバレーノのおしゃぶり。



『アルコバレーノが復活しない…、』


「いいや、炎はちゃんと注入されたはずだぞ。ただまだ時間がかかる」



ツナはユニとγの服をなにも言わずにつかむ。じっと見つめるツナの姿を獄寺たちもなにもいわず見る。


「やっと見つけたパズルの最後の一ピースが死んじゃったよ…。すべておじゃんじゃないか。トゥリニセッチを覚醒させ時空を超えた覇者になる僕の夢は…、くだらないお友達ごっこのせいで散ったんだ。

この意味がわかっているのか!!」











ドンッ









『…っ!』


大きな気が広がり結界のなかにいた白蘭と凜は顔をしかめる。


「お前がこんな世界にしたからユニは死んだんだ!!オレはお前を許さない!!白蘭!!」

「んー?許さない?ハハハ、ナンセンスだよ!!君という人間はなんて茶番なんだ!!」


白蘭は腹を抱えながら笑いはじめた。ツナはいかりを隠せない様子で白蘭をにらみつける。


「あの娘に装置としての強烈な意味を見出すならわかる!!なんせユニは僕が全知全能フルオプション付きの神になるためのスーパーアイテムだったからね!!」


白蘭の足から根のようなものが出てきて地面に突き刺さる。どうやらこの攻撃で最後にしようとしているようだ。


「凜」

『…?』

「自分の身だけ守っていろ」

『…うん』


凜は難しい表情を浮かべたあとできるだけツナたちから離れた位置にいった。


「オペレーション]…」


そしてツナも白蘭の最後の技に対抗しようと持ち技のなかでいちばん攻撃力がたかいと思われる](イクス)バーナーを構える。


「まったく無意味なことをしてくれた!!あのおしゃぶり付きの人形は僕に最高のおもちゃを与えてくれたのに!!」

「それ以上ユニを侮辱するな!!」


大きなちからのぶつかり合いに結界は壊れていく。そして白蘭はツナの温かい、だけどとても強い力に敗れた。

































――完敗だよ、綱吉クン



































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