ジグソーパズルU
□標的49
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『(真6弔花の目は…、どこかで見たことがあるんだよね)』
はじめて会ったときから感じる何か。凜はただ攻撃をよけながら桔梗をみていた。
「何です?」
『…いや、あたしもそろそろ真面目に戦おうと思って』
「ハハン、いいでしょう」
『!』
桔梗の出した植物が凜の動きをとらえた。凜がにやりと笑ったと同時に姿がきえた。
「何…!?幻術だと!?」
「!」
「にゅにゅ!?なんでよ!!どういうこと!?」
凜は桔梗と離れた位置にいた。
「…さすが、初代以降現れなかった雪の守護者。その年でここまでやるとは思いませんでしたよ」
『…』
「ですがやすやすと逃げられるなんて思わないことです!!」
桔梗は凜に向かって攻撃を仕掛けてきた。凜はそれをよけた。
「ハハン?」
『…?』
桔梗は攻撃の手を休めるとツナと戦っているトリカブトに目を向けた。同じように凜も横目でトリカブトに視線をむける。
『体に匣…?』
「あれは修羅開匣です」
『修羅…?』
トリカブトの体に埋められた匣兵器。そこにリングの炎を注入すると大きなひかりを放ちトリカブトが姿をかえた。
『蛾…?』
「終焉の時」
『「!」』
景色がくるくると回り始めた。足場がつかめないバジルや獄寺達は慌てながらも京子たちを守っている。
「この幻覚…!!チョイスの時より強い!!」
「修羅開匣とは人間と匣兵器の能力をかけ合わせたものです」
桔梗とブルーベルは目を伏せながら言った。γは絶対離さないと言わんばかりにユニを抱き締め必死に幻覚に耐えた。
「蛾の擬態を進化させたトリカブトの目玉模様を見たものは一瞬にして五感を狂わされ真実を見失うのです」
ツナは視覚に惑わされないように目をふせる。それを見た桔梗は無駄だという。
「ボス、大空の娘の右側!!」
「何!?」
「下!!ずっと下!!」
『あれは…』
下から聞こえた声の主はクローム髑髏。彼女に目を向けた凜はクロームを見たあとリボーンを見る。
「実体のつかめぬ幻影と言われた初代霧の守護者D・スペードの魔のレンズ。初代霧の守護者に魔のレンズごしに睨みつけられた者は呪われて次の日海に浮かんだと言われる」
『D・スペード…』
「最も奴はクロームと似ても似つかぬ裏切り者だがな」
『裏切り者…?』
ツナがトリカブトを攻撃していくごとに幻覚が解かれていく。それを見た桔梗はまずいと感じ始めた。
「1対1なら勝てるものをああもサポートされては負けてしまいます。手伝いましょう」
ズガンッ
「!」
『これが彼らの戦い方』
「あなたは違うのですか?」
『あたしの仲間(ファミリー)は彼らじゃないから』
「成程」
前に立ちはだかる凜を見て桔梗は行き詰まる。それを見たブルーベルはムッと頬を膨らませた。
「もうあったまきた!!」
「待ちなさい」
「!」
いまにも修羅開匣をしようとするブルーベルを止め桔梗は冷静な判断を下した。
「いったん引いて態勢を整えましょう」
「やだやだ!!」
「あれをみなさい」
「!」
桔梗の目先にはツナにやられたトリカブト。ブルーベルと桔梗はやられたトリカブトをとりそのまま立ち去って行った。
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