ジグソーパズルU

□標的48
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少しして扉が再び開いた。そこからなかに入ってきたのは川平とザクロのふたり。ツナ達はできる限り息を殺し一難去るのを待つ。



「一軒ずつ燃やしていくか」


「なんですって!?燃やすってあーた!!」



川平はわざとらしく言った。



「Σわわっ!!」


そしてそのまま浴衣の裾を踏みザクロのほうに倒れた。ザクロはすっと倒れてきた川平をよけた。その拍子にザクロの額に汁がとんだ。


「バーロー!!気を付けやがれ!!」

「す…、すいません!!」

「許さねーよ。家と一緒に燃やしてやる」

「(人)」

「(!!…複数の殺気!?)」


川平が“人”と字を箸で書いたと同時にザクロは外へ出る。その剣幕はさっきよりも真剣な表情。


「まちやがれ!!バーロー!!」

「富士山まで行ってらっしゃい。実体のない殺気をおって」

『(何…?あの術)』

「(何ものなんだ、こいつ)」



ツナ達がホッとする中、おなじことを思い考えるリボーンと凜。



「それにしても白蘭ってのもひどい男だ。こんないたいけな娘を殺人集団をつかって追い回すとはねぇ」


『…何でそんなことまで知ってるの?』


「君はいたいけとは程遠そうな存在だね」


『んだとコラァッ!!(怒』


「まぁまぁ(笑」



今にも川平に殴りかかろうとする凜をなだめる山本。凜はプンスカ怒りながら千華刀を鞘に収めた。



「凜!」


『…?』


「ヒバリさんが真6弔花のデイジーって奴を倒したって!」


『恭弥が…?』


「うん!」



ツナからの報告を聞いた凜は安心したように息を吐いた。ツナ達はその様子を見て顔を合わせ微笑んでいた。



「んじゃ、行くか」


「私も付き合いますよ、山本様」


「なら私達も」


「アジトの秘密入口を案内しますよ!」



山本のまわりに集まった夜月、ビアンキ、スパナ、ジャンニーニの4人。意外な組み合わせに驚くツナ。


「いいのか?夜月。凜も狙われてんだぜ?」


山本は誰もが疑問に思うことを投げ掛けた。


「凜様に護衛なんていりませんよ。この方は立派な暗殺者ですから(笑」


「そっか(笑」


「(立派な暗殺者って褒め言葉なのか…?)」



夜月の言葉にツナはひとり心の中で疑問を投げかけていた。おそらく褒められたであろう本人は変わらない表情でいった。



『何しに行くかくらいは言ってよ』


「情報収集です。山本様方とは途中で別行動になりますね」


「ひとりで平気なの?」



ツナは心配気にたずねた。そんな彼に夜月はクスリとわらった。



「私は平気ですよ、ご心配なく」


「なら「沢田様」…?」


「私が言うまでもないでしょうが、我が主をよろしくお願いします。万が一のことがあると明日の太陽が拝めなくなりますよ(笑」


「(Σ笑顔ですげー怖いこと言ったーッ!!)」



ふたりが変わった会話を繰り広げている中、凜は山本と話をしていた。



『スクのこと、お願いね』


「ああ、任せろって(笑」


『…頼んだ』



山本は独特の笑みを浮かべたあと扉を開けてあたりを見渡す。敵がいないことを確認しているのだ。



「ランボさんも一緒に遊びに行くもんね!!」


「お?」


「ランボ!」



出ようとした瞬間どこから出てきたのかランボが現れる。同時になにかを感じた凜は表情を曇らせた。


『(何かきた…?)』

「どうした?」

『何か、変な感じがする』

「…?」


山本達が出ていったと同時にツナもなにかを感じたのか外をじっと見つめていた。リボーンはそんな二人を黙ってみていた。

































(凜ー、遊んで)(忙しい)(Σふぎゃっ!!)((Σ容赦ねーッ!!))





























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