ジグソーパズルU

□標的56
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「どうしたんですか?難しい顔をして…」



帰宅してすぐ一人用のソファで布団を抱いて難しい顔をしていた凜に夜月は話しかけた。



『電話しに出て行った恭弥から別の…、女の子のにおいがした』


「…あなたは犬か何かで?女の子のにおいなんて「わかるよ」?」


『かぎ慣れた匂いに別の香りがつけば』



暗殺者は五感が鋭い。当然小さくても暗殺者に育てられた暗殺者だ、彼女の五感だって相当なものだろう。



「では雲雀様が浮気をしたと?」


『そうは言ってないけど…「シモンの奴かもしんねーぞ」?』


「お前が帰りにあった男もシモンだしな」


『リボーン』


「邪魔するぞ」



窓から入って来たリボーンは凜の前にやってくる。彼の手には本が握られてあり凜と夜月は首を傾げる。



「何か調べものですか?リボーン様」


「シモンについてな。夜月、何か知らねぇか?」


「シモン…、どこかで聞きましたね」


『夜月も?実は私もどっかで聞いたことある』


「書庫を調べましょう。私と凜様が見たというなら可能性としては一番高いでしょう」














***















――書庫。



『あった!』



分厚いボンゴレの歴史書。その中からシモンという名前を見つけた凜はそのまま音読した。



『“シモンファミリー。T世より先祖とつながる古きファミリー”

T世より先祖って…相当長いね』



「でもいまはオレもしらねぇ弱小ファミリーだぞ」


『なんでそんなに小さなファミリーと知り合いなんだろう…』


「…」


『どうしたの?夜月』


「思い過ごしならいいのですが、何か嫌な予感がします…。今朝のこともありますし」


「今朝のこと…?」


『ちょっとね…』


「詳しく話せ」



凜はリボーンに今朝の出来事を雲雀に話した時と同じように話した。
どこか嫌な予感を胸に抱え夜は更けていくのだった。

































To Be Continued..
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