大空を煌めく流れ星

□始まり
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ただただ吸い込まれて行くようだった。
ひらひらと舞う桜の花びらの中をただただ歩いて…



俺は、そう俺朝倉純一は



落下した。

空高くから、ゆっくりと

しかし確実に落下していた。


ただただ



かったるかった











そもそもだ。何故こんなことになったのか?今日の朝から振り返ってみる。


遅刻だった、軽く昼休み近くまで寝ていた。
朝起こしてくれなかった妹の音夢に愚痴りつつ走って登校した。


昼飯を食い損ね午後の授業をうけ、杉並とバカみたいな会話をしながら下校した。
きっとこの選択が間違いだったんだ。杉並なんぞと帰ったのが…



杉並「と、そういえば朝倉に是非とも手伝ってもらいたいことが」

純一「かったるくなきゃ手伝ってやるよ」

杉並「な〜に同志朝倉には何もかったるいことではない」

この言葉を何故信用してしまったんだろう。

俺は杉並に言われたことを実行した。

杉並「この初音島のどこかに異世界に通じる桜の木があるらしい」

純一「は?」

杉並「馬鹿げた話だが、お前のあの時の事と関係があるんじゃないかとおもってな」

純一「あの時の事か…」

杉並「でだ。二人で探し当てようではないか」

純一「ていうか何で異世界に繋がってるのが桜の木なんだよ」

杉並「まぁここは初音島…枯れない桜の島だ。別に不思議ではあるまい」

純一「だとしてもだ。この島にいったい何本桜の木があるとおもってんだよ」

杉並「とりあえず、お前のあの時の場所に行くとしよう」

純一「ま、そうだな」

というわけで、俺達は桜並木をあるいていた

純一「はぁ…かったるい」

目の前の桜並木を見て染々と思った。

純一「この島、桜を植えすぎだろ」

ひたすらに愚痴りながら、俺は昔秘密基地といってあそんでいた場所にむかっていた

純一「ホントに全部調べるのか?杉並…」

そこで杉並がいないことに気づいた。
ま、あいつのことだまたそのうちひょっこり出てくるに違いない

純一「杉並はほっといて、あの桜の木だけは調べとくか」

俺はそのまま進んでいった。

気づくべきだった。杉並どころか虫や鳥の一匹すらいないことに…
気づいたのは、目的地についたときだった。


純一「不気味なほど静かだ…」

目の前には他の桜の木より立派な一本の桜がある。
たしか死んだ婆ちゃんが植えたんだっけ?

純一「何かあるとすればこの木だと思ったんだけどな」

後でさくらにもきいてみようあいつならなにか知ってるかもしれない
そんな考えが頭をよぎった時だった

純一「なんだ…これ?」

俺の目の前には、うっすらと輝く桜の木があった

純一「何で光ってんだ?」

言いながら俺は桜に触れていた。
目の前が真っ白になって気がつくと
真っ白な場所に桜の花びらが舞っている。
とりあえず前に踏み出す
歩けてるのかわからないがひたすら前に向かった

しばらく進むと、まぁ進めてたのかはわからないが真っ白だったこの場所が水色に染まり徐々に青くなっていった

そしてだ。俺は落下した

いきなりだった

かなりの高さだった

そして現在に至るわけだ

いまもなお俺は落下中なわけだ

かったるい

杉並への怒りと今の状況に俺は思わざる得なかった





かったる
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