story1

□祭り
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祭り囃子の中、あたしはLと手を繋いで歩いていた。



いつも忙しい彼が、あたしと交わしてくれた約束だ。

「今の仕事が片づいたら、あなたのお願い事を何でも聞いてあげますよ」

珍しいと思った。
と同時に驚いた。

「いつも構ってあげられていませんからね」

そう言って、柔らかく笑うLの気持ちがとても嬉しかった。
でもその時間を睡眠とかに当てた方がいいんじゃないのかな。
彼の体が心配だったあたしがそう言うと、
「どうせあなたが一緒なんですから、睡眠なんて取れませんよ。同じ事です」と答えたのだ。

どういう意味かなあなんて思いながら、敢えてそこは突っ込まず、それならとお願い事を考えた。



考えて出した結論が、

一緒にお祭りに行きたい!

だった。
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