story1

□安楽椅子探偵?
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「私はこうして閉じこもってばかりのように見えますが、活動的な場合もあるんですよ?」

突然、Lが口を開いた。

ソファに座っていたわたしはその言葉に首を傾げながら、開いていた雑誌を膝の上に置いた。

「何?いきなり」

見るとLはいつのまにか、わたしの目の前に立っている。

「2日前、あなたが言っていたじゃないですか。『閉じこもってばかりいるのは、探偵としてはどうかと思う』と」

・・、ああ。
そういえばそんなこと言ったような気がする。
もしかして気にしていたのだろうか。

というか、その言葉を彼がちゃんと聞いていたことに驚いた。
だってあの時のLはパソコンに向かったまま、返事すらしなかったのだから。


「L、仕事はいいの?」
「はい。たった今シャットダウンしました」
「そうなんだ。お疲れ様」
「ありがとうございます。で、先ほどの続きですが」


Lは一つの仕事が終わると、決まってわたしの側でつかの間の休息を取る。

隣にLが座り、わたしの体は自然とLの方に傾いた。

「うん。ていうかあの言葉聞いてたんだね」
「あなたの言葉はすべて聞こえていますよ。返事ができないことも多いですけど」
「活動的ってどんな風に?あんなこと言ったけど、Lはあまり外に出てはいけないでしょう?」


少し虫の居所が悪かったために、思わず口にしてしまった言葉だった。
Lが気にしていたなんてこれっぽっちもおもっていなかったから、ちょっと反省。

「ごめんね、言い過ぎたよ。忘れて?Lが有能なのも、いつもいつも頑張っているのも分かってるから」

そう言って寄りかかると、Lはわたしの左手に指を絡めた。

「そう言ってくれるととても嬉しいです。でも私だって外に出ることくらい、外に出て現場に行って、情報収集をすることだってあるんです」
「え?そうなの?」

わたしは目を丸くした。
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