光りと闇に舞うシュッド・レート

□1章<destiny>――運命
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部屋に入って来たのは、ミーレスと言う、褐色の髪の少女だ。





彼女は一ヶ月前、この屋敷に入ってきたスラー付きの侍女だ。





「お嬢様、大丈夫ですか?うなされていたもので……。」




「――お嬢様って言わない約束よ?」




「……それではスラー様。うなされていましたが?」



渋々といった風に呼びかけるミーレス。



「大丈夫よ。もう起きて着替えるわ」






どうやらミーレスは、スラーを心配して、いつもより早く来たらしい。







ミーレスは頷くと手際よくクローゼットの中から淡い青色のドレスを持って来た。





この色がスラーに一番よく映えると、彼女がこの前に言っていた。




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