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*A first grader





陸「はー・・・見事に知り合いいない」





クラスを見渡せば同じ中学からあがってきた子はいない。
もともとこの学校を受験した人は少なかった。





ため息をつきながら
騒ぐ教室とは逆に窓そとの桜を見る。






誰もいない裏庭の桜並木に
人が一人立っていた。
なぜかわからないけど惹かれて
ずっと見ていたら
不意に目が合った気がした。





その瞬間、全ての時間が止まった気がして。





陸「・・・」





見ていたら、その人が歩きだした。
あそこにいたってことは
同じ学年ではない。
上級生・・・





野久保「さっきの、羞兄ちゃんかな?」






後ろから声がした。
ばっと後ろを向くと
同じ窓の外を眺めていた男子がいた。





陸「兄弟?」






野久保「違うけど、知ってる人。僕、野久保。よろしく」






のほほんとした奴。
でも、さっきの人を知っているなら
話してみたい。





陸「オイラ、陸」





さっきの人は、どういう人なんだろう・・・





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