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□萌って?
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「昼の番組って、つまんねぇのしかやってねぇなぁ」

あの最も危険なテロリストと言われる男である「高杉晋助」は白昼堂々、恋人であり、万事屋のオーナーでもある、銀時の家のリビングにあるソファーで胡座をかきながらテレビを見ていた。


「…あーそだね」

そして当の、万事屋主人である銀時は社長椅子に座り、足を机に乗せ、雑誌を気だるそうに読みふけっていた。

リモコンをカチカチと変えていた高杉は、ついに飽きたのか、それをソファーに投げ落とし、視線を銀時へと向けた。

「…おぃ、銀時ィー‥「高杉っ!!」
「え!?はいっ!」

何かを言いかけた途端、銀時が勢いよく名前を読んだせいで、高杉は思わず良い返事を返してしまった。

「もー高杉さー」

「な、何だよ!殺されてぇのかハゲっ」
不覚にも良い返事をしてしまったことを悔いた高杉は、焦りながらも悪態をついた。
「いやあのさー高杉って、ちょっと欲張りすぎじゃない?」

「…はあ?」

銀時から、いつもの事だが突然の意味が分からない言葉に少し困惑する。

しかし、その言葉に全く思い当たる節が無いわけではなく、少し考えてみた。


「…もしかして、船艦を大量に買った件か?それとも爆弾の件か?…てか、てめぇ…誰から聞きやがった!もしや、スパイを送りこんで‥「ねぇよ!アホか!何でそんな大事になんだよ!てか落ちつけや」

いつの間にか、銀時の胸倉を掴んでいた高杉は、渋々と放した。

「じゃあ何の話だよ」

机の上にドカッと座り、煙管を取り出す。


「いや、だからー高杉は欲張りすぎなのは、萌え要素の事よ」

「…は?」

次こそ、本気で意味不明になった高杉は、とりあえず銀時を渋い顔で見る。

「…萌え?」

「うん!萌え!1人のキャラに1、2個あれば良いものを、高杉は外見だけで何個も持ってるからね!」

「…」

「まずはーその片目包帯じゃん?あとは、その胸元はだけた女物の着物、あと遊女が持ってるようなその煙管!煙草じゃなくて、煙管って所が萌えポイントだよねっ」

「…」

「あとは、そのデカい態度と鬼兵隊の大将のくせに、身長が何と17…」
「おい、大概にしとけよ、天パ」

呆れ顔で高杉は、机を降り、窓のほうへ向かう。
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