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□奪う3
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高杉は昔から、自分の醸し出す魅力を自覚していた。

中学生の時は女子だけでなく、男子にも告白されたことがあった。
勿論高杉は断ったが、それ以来、自分には同性さえも魅了してしまう魅力があることを知ってしまったのだ。




このあいだの銀八への誘惑を失敗し、挙げ句の果てには、山のように高いプライドも傷つけられた高杉は、次は銀八の授業さえもサボるのかと思いきや…

「…はい、じゃあ高杉、次の例文から読め」

授業にバッチリと出ていた。

だるそうに、しながらも高杉は読み始めた。

(サボるかと思ってたけどな〜意外、最近は他の授業にも出てるみたいだし…)

銀八は読みあげる高杉を見ながら考えていた。


授業が終わり
高杉はチャイムと同時に机にウップした。
(あ〜マジだり、いつもなら屋上で煙草吸ってんのにな…)
このあいだの銀八の発言にかなり高杉はプライドを傷つけられた。
しかし、銀八の言うことは筋が通っている。
(確かに…親に金も払って貰ってるのにサボるとか…本当に何も出来ないガキなんだな俺は)
銀八を落とせなかったことも、ショックだったが、それ以上に、「自分が守ってもらう立場のガキ」で、あることを認識したのだった。不良の正体は意外に純粋なのだ

(…次もでるか、寝るけど)


1日の授業が終わり、それぞれ部活やら下校やらで忙しい

高杉は倒れそうなほど、眠さMAXになり、家に帰るのも辛いので、1時間ほど保健室のベットに寝ることにした


「あ〜終わったぜコノヤロー!!」
銀八は職員室で、大量の丸付けをしていたのだ

(今日は、見回りだから残んなきゃか〜じゃあ、それまで保健室で睡眠タイムとるか♪)

軽快な足どりで保健室につき、ドアを開けると中に保険医が困ったようにいた。
「あ〜坂田先生良いところに来た!悪いけど今から急に出張行かなきゃなの、悪いんだけど保健室留守番頼んでいいかしら?もう生徒はあまり来ないと思うし、鍵だけ掛けてもらって」

どうせ見回りがあるので
「いいっすよ〜行ってらっしゃーい」
と、急ぐ保険医の後ろ姿を見送った

(よし…寝よう)

3つあるベットの一番奥を使おうと、思いきや、寝息が微かに聞こえた

(うわ〜先約?)
銀八は少しだけ、奥のベット周りにあるカーテンを開けた

(…高杉?)

見ると無防備にスヤスヤ眠る高杉がいた
(…具合が悪りぃのかな)

少し近づき、間近で顔を見る。
気付かれないように、そろそろとおでこに手をやろうとすると
「!?」
その手をガシッと掴まれた。
銀八は驚き
「たっ高杉!!起きてんのかよ!?」

すると、高杉は手を掴んだまま、再度寝息をたてた

(お寝ぼけさんかよ!びびった〜)

しかし、銀八の手は高杉に拘束されたままだ
(おいおい…)
高杉の指を一本一本ゆっくり外し、ラスト小指を取ろうとすると
目をバッチリ開けた高杉と目があった

「「…」」

「…お、おはよ眠れたか?」

すると高杉はまだ焦点が合ってなく、ぼうっとしていた。

「お〜い、大丈夫か〜具合悪いか?」

「……銀八…」
高杉は目を両手でこすりながら、こちらを、とろんとした目で見ていた。

(ちょっとエロいな)
と思いいつつ
「銀八先生ですよ〜起きてますか〜高杉君」
「何で‥てめぇがいるんだ…寝起き最悪じゃねぇか」

サラサラの髪が乱れている

「てかお前、いつも学校残ってんね〜家に早く帰ればいいのに、母ちゃん寂しがってるぜ?」

高杉はチラッと、こっちを見ると
「…別に、2人とも普段から家にいないし…」

「じゃあ夕飯とかどうしてんだ?用意されてんの?」
「…適当にコンビニとかで買って食う」
「昔から、そうなのか?」
「まぁな、別に一人暮らしみたいで気楽だけど」
そう言った高杉が、すごく切なく見えた
銀八は立ち上がると、
ベットにまだいる高杉を見下ろし
「俺、今日見回りあるから終わるの待ってろ!バイクで送ってやっから」

高杉は目を丸くして銀八を見上げた
「…別にいい」
銀八はニコっと笑い
「ダーメ!じゃあ見回り終わったら呼びに来るぜ〜」

そう言って、保健室を後にした。

「…っ何なんだよ、あいつ」

ペースが乱されまくりの高杉はベットの上で、舌打ちをした





中途半端で終わりました(;_;)
早くもつまり気味…まだ続きます!

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