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□価値観が違いすぎる異世界 本編
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えー、みなさん、助けてください

なんか、起きたら石造りの部屋にいるんですけど

イケメンに囲まれてるんですけど

美女しかいないんですけど

え、しかも巨乳とか爆乳しかいないんですけど

しかもみんな背が高いっ!

え、これは新手の精神的なイジメですか?

私、婚活パーティーに参加してたはずなんですけど

「色気より食い気とか、結婚する気無いよね、あの子。ってかあの体型にドレスって、子供が頑張ってる感ありすぎなんだけどー」

「あの子には負ける気しないわー」

「来る場所間違ってるんじゃないの?」

と性格ブス女子達にコソコソ言われ(いや、私25だけど。あんたら「20歳でーす」とかぶりぶりして言ってたじゃん。あんたらより歳上だわ!自分も相手見つからないからって、無いわー)

「あれは女としては見れないよな。良いとこ、マスコットじゃね?もしくは妹か通行人Z」

「幼女趣味ならイケるんじゃね?合法ロリじゃん」

と性格ブス男子達にコソコソ言われ(こいつらも相手見つかってないし。こっちが無理だわ!もう、性格ブス同士くっつけば良いのに)

それを泣きながら直接報告した友人達に飲み会を開いてもらって

「莉緒の良さがわからないなんて、ありえない!マスコットなのは認めるけど、料理できるし、相談乗ってくれるし、優しいし、胸Cはあるしディープキス以上した事無いって言うから、自分で育てる楽しみもあるのに!彼氏できた事無いって言うから真っさらの真っ白なのに!しかも強いし、可愛いし、かっこいいのに!ぽっちゃりだから身体中揉みごこち良いしー。まあ、鈍感すぎるのが大変だけど」

ちょっと待て

今、いらない事まで暴露したから

胸のサイズと、ディープキス以上した事無い、っていうのは本当にいらないから

身体中揉みごこち良い、っていうのもいらないから

誰得?

そして、男性陣に「お、俺、料理上手い人がタイプなんだ。今度、作ってくれない、か?」とか「なるほど、Cか。…育てる楽しみ、か。莉緒、今度うち来ねぇ?」とか、「そうか、ディープキスもした事無いのか。…好きな人が初めてだと、何かすげぇ嬉しいよな。しかもアラサーで。…今度、2人で何処か出かけないか?」とか…

気を使われて惨めな気持ちになって、飲みすぎて、酔ってそのまま寝て、起きたらここに居たんだよー!

うわーん!

っう…自分で気持ち悪くなったわ

いい歳して、うわーん!は無いわー

「…美しい」

莉緒「っわ!」

イケメンの1人が急に何かほざいた

うん、美女達と合コン中なんですね

いや、この人数だと婚活パーティー?

「ああ、驚いた声も可愛らしい。…失礼。美しい方、あなたのお名前は?」

なんと、美しいとほざいたイケメンとは違うイケメンが、跪いて私の手を取って、手の甲に口付けた

うわ、何処の物語?

き、きもちわるい…

こんな事する人、いないよ

「教えて、いただけませんか?可愛らしい方」

だから、きもちわるいっ!

怖いよーっ!

っは!

夢?

これは夢なのか?

触られていないほうの手で、自分の頬を抓ってみる

莉緒「痛い…」

現実?

いや、まだ夢じゃないって決まったわけじゃない

私、ほとんどカラフルな夢しか見ないじゃん

触った感覚も、いつもあるじゃん

…どうやって夢か現実か確かめれば良いの?

きっと、イケメンと美女に囲まれてチヤホヤされたいって願望があったんだね

この中に知り合いが1人もいないのが不思議だけど

「聖女、様?どうか、お名前を教え」
「待て、ファイ」

何か、もう1人近くに来て、ファイと呼ばれたイケメンさんの右側に跪いた

この人もイケメン…!

「聖女様、失礼致しました。目が覚めたら突然このような場所にいた、しかも大勢の者に囲まれている、などとなれば、混乱なさるのも当然でしょう」

はい、絶賛混乱中ですが何か

平凡な容姿の人も、ちょっと…な容姿の人も、1人もいないんだもん!

…ごめんなさい、だもん、っていうのは気持ち悪かったです

「私は、ルイレーヴ・ヴェルン・ヴィランと申します。聖女様召喚の儀にて、あなたがいらっしゃったのです」

「…せい、じょ?私が?聖女?」

何処が?

あれか、この歳になっても初体験もまだだからか

○○歳になっても処女だったらなれる、的なヤツか

「はい。見るだけで癒されるので、間違い無いです」

…それはマスコット的なアレかと思うのですが

「しかも、とても強い聖力と魔力をお持ちのようですので、間違い無いです。ですが、魔力をお持ちの聖女様は初めてです」

魔力…

ふっ、それは私が純粋ではないからだよ

BLも好きだし、基本雑食だからね

無理矢理とスカトロ、カニバ、とか以外ならほとんどイケる

しかもそういうの見てるから、知識だけは人よりあるっていう、ね
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