すとーりー

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それはとても小さな頃

途切れ途切れにしか思い出せない記憶


小さな小さな頃の私めは不安げに黄色の目できょろきょろと屋敷を見ていました




『―――そなたは今日から』



解っております

この家の跡取りとして 相応しい者となりましょう

あの時から 私めの両親は貴方がたです



あなたがたに認めて頂けるように頑張ります

だから―――












広い広い屋敷に赤子の泣き声が響く


この家の『正式』な跡取りが生まれたのだ


知っている
皆が喜びに沸いている事を
知っている
こうなると解った時から 皆が離れていった事を

知っている

自分はもう用済みなのだと。





ああ よかった。

生まれたのが男児で

女児であれば安心してしまっただろう

情けない事に





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