すとーりー

□丁半揃いました!
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カランコロン・・・



下駄鳴らして歩く者を先頭に やたら目をひく一行



「師匠 草履じゃないの珍しいねー」

「なあ 俺までなんでいなきゃいけねーんだよ」

「・・・・・まったく。 目を離すと何するか解らん奴らが」 ぶつぶつ

「あ、 猫。」



目をひくのは四人の姿。

野良猫を見て嬉しそうな先頭から
・簡単に結われた長い長い銀髪
・人並はずれて色素の薄い髪と肌。その上隻眼
・武家の者らしい言動の白い髪の子供
・一見普通に見えるが日焼けというにも無理の有る黒い肌 よくみれば隻眼の男と少々似ている



かなり目立つこの一行 周りのざわつきなど気にせずぶらぶらと店などを覗いてまわる


「ん?」

ふいに ふて腐れながら離れて歩いていた色黒の青年が立ち止まる









「あ"あ"? なめてんのかコラァ!」

よくあるお決まりのパターン
見るからにヤバ気なお人が声を荒げている

「とっとと払えやゴラ! 払えねーてんならそのガキごぶっ!


愉快な音とともに長屋にしたたかに顔面打ち付ける

男を退ければやはりお決まり
四、五歳くらいの可愛いらしいお嬢ちゃんと父親らしき人物


「・・・・ 王道過ぎ。」

親子が恐る恐る見れば 片足を軽くあげた銀髪の青年
確実に足蹴。下駄な辺り絶対痛い


「・・な・・・な・・・・」

長屋の壁をギシと押し 男が起き上がる

「てめぇ! 何しやがげぶっ!!
顔面を掴まれ長屋に減り込むチンピラさん
板腐っててよかったね

「お前みたいな馬鹿が師匠に逆らっていいと思ってんの
身の程をわきまえろよ三下。
だいたい何マニュアルどおりにやってんの 路地裏で庶民いびって金払えないなら娘よこせ?捻りが無いんだよ捻りが!このMっパゲ!
何?死にたいの?」

目の座った隻眼のお兄さん めり込んで気絶してる人に酷い言いよう

被害者親子 ますます怯えました



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