ストーリー
□だから君達に贈ろう
1ページ/3ページ
「・・・で、 なんで凹んではるの?」
唐突にさらりと聞かれた
バレてたか あれ?俺そもそも凹んでたのか?
「話してラクになる事もあんで?」
無理にとは言わへんからなあ とにこにこ付け足す
重苦しさがないせいか 話してみよっかな とちょっと思える
あ、やっぱり悩んでたのか
どう言い出せば言いか
キュッとクナイを拭きながら考えた
「――― いや 俺 一人だけ人間だからさぁ・・・」
「はい?」とでも言いたげな顔をする
が こちらが続けるのを待つ
「いや〜 なんていうか
俺 一人だけ何の変哲も無い一般人だからさー」
おちゃらけて言うと間髪入れず
「あんさん変哲ありまくりやん。」
ああ ありがとよ
やっぱり 人に話すもんじゃないだろ
考えたってしょーがない事だ
「なんや あんさん充分強いで?」
「別に弱いとも思ってねーよ」
うーんと考え込む
聞かない方がいいからさっさと向こう行け
皆が居なくなるまで待って聞いてくれたのは感謝だけどな
「話してみぃ なんかこのまんまやったら気持ち悪いわ」
さっき 無理にとは言わないとかなんとか言って無かったか?
「通夜みたいな顔で影しょってられるとキッツイねんっ」
え〜と 気付きませんでした スミマセン
まあ コイツは他の奴に話すような奴じゃないし お前が言えって言ったんだからな