短編

□盃
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揺蕩う鼻をつくような香り。

その液体はちゃぷ、と軽い音を立てて赤い杯を満たしていた。

いち、に、さん度目に、こくり、と喉に伝わるその刺激と苦く…辛いその液体を無理に喉に流し込む。

どうしてこんなことに

そんな嘆きも、液体の苦味と共に呑み干され、走馬灯と共に潰える


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