短編

□嫉妬心と独占欲と
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(なんだろう、このモヤモヤする気持ち・・・)

先月程に名無しさんに告白をし、良い返事を貰う事ができ、幸せの絶頂に居た。
彼女がとても人気者だということはわかってはいたんだけど・・・

(やっぱり、ちょっと)

モヤモヤする。


乱闘、食事、デート

何をしていても大所帯だから他人の介入がある。

それだけならまだいいけど恋敵っていうものが沢山いるのだ。
もちろん名無しさんの恋人は僕なんだから過剰に心配する事はないのかもしれないけど・・・

「どうしたの?」

名無しさんの心配そうな声。

「なんか機嫌悪そうだったから・・・」

「・・・そんなに険しい顔してた?」

「うん」

「名無しさん」

「あ、マルス、どうしたの?」

・・・やっぱり、なんとなく胸に何かが痞える感覚・・・
目の前で楽しそうに会話をする二人を見てると、胸の不快感は増していく。

名無しさんは僕の恋人なんだぞ?

なんて、普段の僕ではあまり考えられない言葉。


・・・そうか、これが『嫉妬』なんだ。

それに気付くと同時に僕は席を立ち部屋を出た。
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