「Line」
□それなら大人な
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獄寺をベッドに寝かせる
どれほど悪いのか、時々唸っては「あ、姉貴がァア…」と苦しそうに言っていた
「大丈夫でしょうか……」
心配そうに、隣では利央が獄寺を見遣る
「多分なー‥ホントに変わらねーやつ。
10年前から変わっちゃいねえよ」
「え゛、10年前からこんな感じなんですか…?」
少々引き気味に聞くと、コクコクとうなずく
「それにしても、山本さんが他人を連れてくるって珍しいですよね。」
「……………利央が奪われかねねぇからな」
ボソッと呟き、利央から視線を外す
利央は、少し頬を赤くして隣にいる山本に寄りかかる
「ご心配なく、ワタシが想うのはアナタだけですよ。」
嬉し笑いで微笑む
「ん……」
そっと獄寺の目が開いた
「お、起きたか獄寺。」
山本がその場で獄寺に聞いた
利央が山本から離れ、上から獄寺を覗き込む
「うぉ!?」
ガバッと起き上がると、丁度ゴツンと利央に頭突きの要領で当たる
「痛っ!!!」
利央はぶつけた脳天と獄寺はぶつけた額に手を宛てた
「だ、大丈夫かよ…二人共」