「Line」

□それなら大人な
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カランカラン‥と鈴の音

「いらっしゃいませ、喫茶店『Line』へ」
いつもの調子で頭を小さく下げて言った

勿論、この喫茶店に来るような物好きは一人しかいるわけなく

「今晩は。山本さん………と?」
首を傾げ、入口で背負った銀髪の事を我が彼氏の山本に聞いた

「俺の同僚でさ、獄寺っつうんだけど…」
「はいそれで?なぜ意識がないんですか?」
山本が言いにくそうに、苦笑いをする
「さっきコイツの姉貴にあってよ」
「なぜお姉様にあっただけで倒れるのか是非とも聞かせて頂きたいですね!」
にーっこりと笑い、微妙に黒い気配を漂わせる

「ま、ともかく奥に運びましょう。」
カウンタの奥にある扉を押し開いた



奥は店長…つまり利央でありリリアの部屋。
その前には調理室があるが、そこを抜ければ小さな部屋がある

「そういや‥ここはいるのも久し振りじゃね?」
山本は部屋を見渡す。天井まである本棚と、ナチュラルのカラーボックス。
シングルベッド・小さなテーブルくらいしか無い部屋だが
小物や、敷物・カーテンなどで部屋全体がとても明るい


「静かにしてくださいよ…獄寺さん起きちゃいますから」
自らのベッドの掛布団を剥いだ
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