TOV大百科

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【アスピオ (あすぴお)】
イリキア北部に広がるアステフィルスの環状連峰、その麓に築かれた地下都市。

 魔導士と呼ばれる大勢の研究者が膨大な書物に囲まれて、
 昼夜の別なく研究に没頭しながら暮らしている。

 その昔、地下に多数の魔導器が埋まっているのが発見され、
 その発掘と研究のために施設が設営された。

 それが次第に発展し、やがて帝国隋一の魔導器研究の地となった。
 その性質上、帝国によって厳しく管理され、許可証がなければ出入りもままならない。
 そのため、周辺の街でもあまりこの街のことは知られていない。

【イエガー (いえがー)】
 暗殺ギルドであり、また武器を売りさばく死の商人でもあるギルド「海凶の爪(リヴァイアサンのつめ)」の首領。
 ビジネスのためなら倫理道徳もなんとも思わない、極端に割り切った思考の持ち主。
 奇妙極まりないしゃべり方で相手を煙に巻きながら、恐るべき技量で必殺の刃を振るう。

【エステリーゼ・シデス・ヒュラッセイン (えすてりーぜしですひゅらっせいん)】
お城の中でユーリとアリスに奇妙な形で出会う娘。
 本名はエステリーゼだがユーリからエステルのあだ名をもらい、以後そう名乗る。

 上流階級らしい浮世離れした物腰と、
 夢見がちな言動でしばしば周囲を混乱させる。
 一方で読書好きで豊富な知識を蓄えている。

 想像とかけ離れた城の外の現実を目の当たりにして衝撃を受けるが、
 ひたむきに自分の目で本当の世界を見極め、自分のできることを探そうとする。

 相手がケガをしていると見れば自分そっちのけで治療しようとする強力な治癒術の使い手。

【カプワ・トリム (かぷわとりむ)】
 海峡をまたいでふたつに分かれたカプワの港のうち、
 西のトルビキア大陸側にある街。

 ギルド勢力が強いトルビキアらしく、
 自由な気風で知られる流通の一大拠点。

 五大ギルドのひとつ「幸福の市場(ギルド・ド・マルシェ)」の本部もここにある。

 帝国とギルド勢が向かい合う最前線ではあるものの、
 枠組みに捉われない現実的な商人たちの力が大きいせいか、
 両港間で定期便も就航しているなど、あまり緊張を感じさせない。

【クリント (くりんと)】
依頼を受けて魔物を狩ることを生業とするギルド「魔狩りの剣(まがりのつるぎ)」の首領。
 筋骨隆々の巨漢で、巨大な剣を片手で軽々と振り回す。
 数々の魔物と渡り合ってきたその腕は、一撃で大型の魔物を葬り去るほど。
 魔物をとことん敵視しており、その考え方は「魔狩りの剣」全体の理念になっている。

【ゴーシュとドロワット (ごーしゅとどろわっと)】
常にふたりで行動するイエガーの側近兼護衛役。
 イエガーに心から忠誠を誓っており、彼のためならどんな危険も厭わない。
 感情をあまり見せないゴーシュに対し、ドロワットの方は少々ネジの緩んだしゃべり方をする。
 どちらもうら若い娘ながら、コンビで行動する時はギルド屈指の能力を誇る。

【ダングレスト (だんぐれすと)】
 トルビキア大陸の中央部に位置する、帝都に次ぐ規模を誇る都市。
 帝国の干渉を受け付けないギルド勢力の総本山であり、
 これを統括するユニオンの本部が置かれている。

 荒っぽい気風の街で、住民の大半がなんらかの形でギルドに関わりを持っている。
 魔物が多い土地柄、しばしば魔物の襲撃にさらされているが、
 強固な結界とギルドの結束とで守られている。

 なおダングレストの地域一帯には特殊な特性があり、
 このためで街は夜を除いて常に黄昏時の光に包まれている。
 この光景は美しいが、その分、影も濃い。

【ティソン (てぃそん)】
 ギルド「魔狩りの剣」のナンバー2。
 細身の肉体ながら、凶暴かつ変幻自在な戦いぶりで敵を圧倒する。
 「魔狩りの剣」の理念に賛同すると同時に、戦いの興奮それ自体を好んでいる節もある。
 無口なクリントに代わり、しばしば交渉に当るほか、前線に出向くことも多い。

【帝都ザーフィアス (ていとざーふぃあす)】
テルカ・リュミレース唯一の国家である帝国の首都。

 巨大な剣の形をした結界魔導器(シルトブラスティア)を戴くザーフィアス城を中心に、
 上流階級が暮らす貴族街、一般民の暮らす市民街、
 そしてより貧しい人々の暮らす下町が丘の上に同心円状に広がっている。

 あらゆる都市結界のうちでも最大最強を誇る、紋章を戴く四重環の結界で護られている。
 下町も結界に収まってはいるが、城壁の外側に位置している。
 城は皇帝の住まいだが、政府に相当する評議会と、
 軍事を統括する騎士団の本部も兼ねている。

 多くの魔導器を抱える極めて古い街だが、そのあらましはほとんど知られていない。

【テルカ・リュミレース (てるかりゅみれーす)】
万物を構成する源エアルとそのエアルを糧に作動する
 魔導器(ブラスティア)によって支えられる世界テルカ・リュミレース。

 人々は都市を巨大な結界で包むことで、魔物から護られ安全に暮らしていた。
 世界を統治するたったひとつの帝国は、旧文明の遺産である魔導器を
 厳しい統制化に置いたため、時と共にその恩恵は一部の人々に偏っていった。

 これに反発した貧しい人々は権利を求めて互助組織ギルドを設立、
 衝突と和解の歴史を経て、双方が絡み合った複雑な社会が形成されるに至った。

 十年前には魔物が大挙して押し寄せた人魔戦争があり、また先の皇帝崩御後、
 帝国では空位状態が続いてはいたが、世界は概ね平和に見えた――

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