Middledream

□氷解させる愛〜第三話
1ページ/6ページ

アナタと白

どんな繋がりがあるのかな────?

****

夢を見た。

幼い頃の私と白の夢を。

『聖奈、僕たちにはね、家族ではないんだけど味方がいるんだよ』

父を殺してすぐのことだった。

『だあれ?白兄さん』

『いつか聖奈を迎えに来てくれる人だよ。その人は・・・ある一族の分家の子で、悲しい歴史を重ねた一族に生まれたんだ・・・』

『悲しい・・・歴史?』

『うん。【籠の中の鳥】として宗家に仕えないといけないんだ』

『そうけ?聖奈、難しい言葉はわからないよ白兄さん・・・で、その人は誰なの?』

『ごめんね難しい言葉で^^その人の名前はひ────…』

物音がして夢は途切れた。

ああそうだ、波の国の潜伏場所に来て片付けとかいろいろ忙しくて8時には私寝ちゃったんだ・・・

悲しい一族の人・・・名前を昔白から聞いていたのに、覚えてない・・・

一族の名前すらわからない・・・

将来の大切な人・・・聖奈を迎えに来る人・・・

あれはどういう意味だったんだろう・・・?

ギシリ、とベッドが軋む音がした。

すぐ横にいる。

そしてフワリと額に手を置かれた。

冷たい手・・・






「・・・白・・・」





白、来てくれたの?

嬉しいな・・・

スッと手が離れる。

待ってよ・・・行かないで・・・


再び眠気が襲ってきた。

白・・・

一人にしないでよ・・・

ねぇ・・・

『・・・迎・・・に・・・た・・・聖奈・・・』

え?

今何て言ったの?

誰なの?

私を呼ぶ声は・・・




そしてまた意識は途切れた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ