日向の
□その愛、原稿用紙3枚に述べよ
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だから、アナタには適わないんです。
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「・・・(怒」
「(弱ったな…どうしたらいいのか…;)」
ネジの目の前には相当ご立腹なヒナタがネジに背を向けちょこんと座っている。
ネジはただその光景を見ていた。
ハァ…と溜め息をつきネジは言った。
「ヒナタ…すまない、無くすつもりはなかったんだ…」
「嘘ですっ…わ、私なんて本当は愛してないんでしょう…?だから無くしたんです」
「・・・;」
ネジは溜め息を再びつきヒナタの背中を見ていた。
ことのはじまりは1ヶ月前。
ヒアシの策略によりネジを宗家に昇格させようとハナビと結婚させようとしたがヒナタがそれを嫌がり…
「私がネジ兄さんと結婚したい」
と言ったためにネジは晴れてヒナタの夫になったのだ。
ネジもそれは嫌ではなくありきたりな新婚生活を2人で営んでいたが…あろうことかネジは任務で結婚指輪を落としてしまったのだ。
大事な大事な結婚指輪、そんな大切なものを落としまうなんて…とヒナタは愕然とした。
普段しっかりしているネジが、何かを落としたりするのをヒナタは生まれてこのかた1度も見ていない。
それなのに何故結婚指輪なのだ、やはり自分を未だに嫌っているから・・・?
ヒナタはがくりと頭を下に下げたかと思いきや、立ち上がった。