シリアス長編創作
□Prologue to [Februa].
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―――鈍い音。
人の体が地に倒れ伏す。
一瞬遅れて、人々の間に戦慄が走る。
――悲鳴。慌ただしい足音。
風に、血臭が混じる。
「…姫さん!」
身を翻すシオンの視界の中には背を向け、走る男。
…その行く先にいるのは…桜色の少女。
通りの真ん中に立つ彼女を、その男は邪魔だといわんばかりに突いた。
―ザンッ!
その瞬間…全てが、真っ白になった気がした。
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