02/24の日記

04:09
マギ
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『号外です、王様に渡してください!!』

門番の人に自分が書き上げた号外の新聞を渡す

『すぐに渡してくださいね、早くしてくれないと号外の意味がないですから』

にっこりと微笑めば目がうつろな門番は静かにうなずいて奥に引っ込んで行った。

『さて、今回も楽しみだなー♪』

ルンルンと恰好を変えて町の中に消える。



「シン!!いい加減仕事をしてください!!」

「いや、ジャーファルこれはだな、サボっていたわけでなく!!」

いつものごとくシンドリアの王シンドバットは執務を放り出そうとしていた。

「言い訳はいいんです!!さっさと戻って一枚でも多く仕上げてください!!」

逃がすまいとぎりぎりと捕まった腕を引きずられる姿にアリババとアラジンは冷や汗を流す。

「失礼します!!」

「ん?」

4人のもとに来たのは先ほどの門番だった

「号外だそうです」

シンドバットに号外の新聞を渡したかと思えば、頭を振ってキョロキョロとし始めた

「あれ?自分はいったい何を…?」

シンドバットとジャーファルは顔を見合わせるとにっこりと笑って、いや、用事が出来て君を呼んだんだが、その用がなくなってしまったと答えた

すると兵士は、では自分はこれで失礼します。と言って首をひねりながら去って行った。

「おじさん、それはなんだい?」

気になったアラジンはシンドバットの手元を覗き込む

「あぁ…これか」

手に握った紙を開けば“南の海にて牙が接近中!! 3日後に上陸?”という見出しと“東の港から今夜出立予定の酒の船の中身は極上のもの”と書かれている

「牙…?極上のもの?」

意味が分からないアリババは首を傾けるばかりだ

「ジャーファル」

「すぐに手配します」

ジャーファルは頭を下げてさっさとこの場から立ち去った
シンドバットもさっきまでの執務から逃げていたものではなく覇王と呼ばれる王の顔となっていた。

「シンドバットさん?いったい何が?」

「あぁ…実は何か月か前から時々こんな風に号外が届くようになってな」

「?何か悪いことなのかい?」

「いや、ここに書かれていることも問題なんだが、これを届けに来ている人物がわからないんだ」

「わからない?」

「あぁ…さっきの兵士を見ただろう?
さっきのように俺にこの紙を渡したら自分が何をしていたのかわからなくなるんだ
どんな人物にこれをもらったか」

「魔法…とか?」

「いや、ヤムライハにも見てもらったが魔法ではないらしい
結局これをかいてる人物は一向に見つけ出せないわけさ…困ったものだよ」

「あ!!
モルジアナに匂いで嗅いでもらうとか!!」

アラジンはひらめいたとばかりに笑顔で言う

「マスルールに聞いてみたんだが匂いがしないらしい」

「そうっすか…」

「それでシンドバットおじさん!!
さっき言ってた内容も問題ってどういうことだい?」

「あ…あぁ…
どうやら南の海に3日後にアバレウツボが来るらしい」

「わぁ!!じゃあ宴だね!!」

「もう一つの極上のものっていうのは?」

「どうやら東の港から出る酒を輸出する船を装って人身売買船が出るらしい…」

「「人身売買船!?」」

2人は驚いてシンドバットを凝視する

「あぁ…だからジャーファルに頼んだんだ
最初はわからなくてとりあえず行ってみたらって感じでね…
他にもいろいろ情報をくれるんだよ
スパイだったり、山賊だったり…ね」


「にしても、こんな風に伝えに来るっていったい誰なんでしょう」

「きっといい人だよ!!
だってこんな風に情報をくれて悪いことが起こらないようにしてくれてるんだもの!!」

ニコニコと笑うアラジンに対してシンドバットはそうだな、というだけではっきりとした答えを出さなかった


(シンドリアに近づく南海生物の到着を完全に予想に、人身売買のことについて完璧に把握している…
いくらなんでも視野が広すぎる
この紙の製作者はいったいどんな風に情報を集めているんだ…
それに門番たちにかけている魔法のような術…
他にも力が使えるのであればぜひとも食客として来てもらいたい…!!)

シンドバットは空を見上げ、この号外の製作者の正体について必ず突き止めようと心に改めて決めたのだった。

――――――――――――――

『ぶえっくしょん…
あーやだやだ…誰か噂でもしてんのかしら…?
おばさん、これおかわり!!』

号外の製作者はのんきに食堂で食事をとっていた…







☆追記☆
初マギ
個人的に管理人はジャーファルと紅炎が好き。
ヒロインちゃんはトリップ少女
シンドリアの民として幸せに暮らしてるんだけど、ちょっとでもシンドリアのためになりそうなことをしようと思って新聞屋をはじめた
実は裏でBL本とか描いちゃったけどいいよね!!?
それが受けちゃってやめるにやめられない。ファンのためだけど…実はそこまで好きじゃないから最近はシンデレラストーリーでお嬢様方の心をがっちりつかんでます
シンドバットの冒険と並ぶ女の子の憧れるベストセラーでも作者不明
紅玉ちゃんもファン
秘密厳守な出版社大好き!!
迷宮攻略者で実はジャラジャラつけてます。
そのうちの一つで姿を変えては海に潜ったりばれないように空飛んだりしてネタ集め。
作家って大変なんだと痛感中

当面の目的は王宮にいる人にばれないこと
最近気が付いたらシャルルカンに口説かれてて色んな意味でドキドキしてる
でもタイプじゃないからのらりくらり

先が見えないから悩み中

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