闇の続く夜
□鳴かぬ蛍が身を焦がす
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「お待たせしてすみません、副社長の金田です」
「どーも、瀬尾だ」
瀬尾は行儀悪く、足を机の上に載せ腕を組んでいる
「蛇噛ッス!!いやぁ、副社長だなんてかっこいいですね〜…うらやましい限りッス」
「は…はぁ…」
金田は瀬尾と蛇噛を見て苦い笑みを浮かべる。
「それで、今日のご用件は何でしょう?
御商談でもなさそうですし」
「ふん、まぁ当然だな。
用件はただ一つ、
あんた死んでくれ」
瀬尾は射抜くように見つめる。
「そういうことッス」
蛇噛も楽しそうに飴の棒を上下に動かす。
「ちょっと待って下さい!!話が見えません!!
何で私が…!!」
「何で私がぁ?ざけんなよ
忘れたとは言うなよ」
瀬尾は机から足を下ろして腕を顔の前で組む。
「金田さん、瀬尾さん怒らせるなんてやりますね」
「黙れクソガキ」
瀬尾は蛇噛の頭を机に叩きつける
「金田、あんた随分いろいろやっただろ
麻薬密売、銃器の取引…あぁ人身売買もか」
金田はピクリと片眉を上げる
・・・・
「だがな…そんなのどうでもいい」