BOOK03

□@.いい加減くっつけ
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はい、こんにちは。
俺の名前は沢田綱吉13歳。
通称ダメツナです。

思春期真っ只中、反抗期真っ只中の俺は溜まりに溜まるストレスをぶつける事も出来ないまま、最強赤ん坊を家庭教師に持ち、更にマフィアのボス十代目候補となってしまった世にも不運な少年です。

そんな青春経験Lev.0。
パシリ経験Lev.100。
ダメツナ歴約13年の俺は、その変てこな家庭教師が来てから友達ができた。
(やっぱ神様は頑張ってる人は見捨てないんだよ)
それが獄寺君と山本。

獄寺君は友達というより、右腕だと慕ってくれている。
彼といると何かと厄介事に巻き込まれるし、怖いし、俺の為に頑張り過ぎて空回りしてるけど、
真っ直ぐで強くて、努力家で、本当はすごく優しい。
俺は右腕っていうよりも、最高の友達だと思っている。

山本はまた獄寺君と違った意味で、本当の友達って感じ。
山本には不思議と何でも話せるし、一緒にいてすごく楽しい。
山本とくだらないこと話して、笑ってる時は普通の中学生に戻れる感じがする。(あれ?俺って普通の中学生じゃなかったっけ…?)

でも、やっぱり三人でいるのが一番楽しいって思う。
俺は二人の事を大切な友達って思ってるけど、どうやら二人は違うみたいだ。超直感が無くても、一緒にいて見ていれば分かる。
二人は互いに想い合っているのだ、俺とは違う特別な意味で大切だと想っている。
つまり、両想い。

何で超直感なしで分かるかって?
そりゃ分かるよ。
何でって、一日中無自覚でイチャついてるからね。

この間だって、獄寺君が買ってきたソーメンパンを、山本がちょっかいだして奪って、背伸びしても届かない獄寺君が怒鳴るのを見てニヤニヤしてたし、(獄寺君も山本に抱きついてまで取り返そうと必死だし)
無理矢理ホラー映画見せて、怯えてくっついてくる獄寺君にニヤニヤしてたし、(なんだかんだで獄寺君は山本に引っ付くし)
獄寺君が女子に少し優しくしてるのを見て、不機嫌な山本は拗ねるし、(山本が女子に囲まれてるの見て獄寺君もイライラしてるし)

まあ、こんな感じで日々バカップルぶりを送ってるからね彼らは。
――――いい加減くっついてくれ!

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