山獄

□ドキドキAFTER
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好きです、と昨日告白された。
やっとの思いで告げられたような言葉に不覚にもときめいた。
アイツはいつものへにゃへにゃ顔じゃなくて、全身に力籠ってて緊張しまくりだったんだ。
俺はアイツの告白に一回だけ頷いた。
“マジで……?”
そう言って泣いた山本。
泣くなよって手を差し出せば、俺達これから始まるんだな、とその手を握って嬉しそうに山本が笑った。


――――――――
――――――


そんな大袈裟な告白劇から連休挟んで三日経った。
おいおい、中途半端に日が開いた方が余計意識しちまってやりにくいんですけど!

どうしよう……、つーかどんな顔して会えばいいんだ?
絶対ぇ顔赤くなんだろ。
てか気まずさで山本見れねぇかも…。

嬉し泣きしちまったから顔なんかヤバくねえか?隈とかできて…ねえよな?
引き摺ってねえかな…。

つーかもう最悪。今日に限って寝癖ついてっし……。
髪撫でられて、硬ぇとかワックス臭ぇとか思われたくねえから整えることもできねえじゃねえか!

あ〜、もう……。
どんな顔して山本見ればいいんだよ…。
全く分からねぇ。
両想いになっても女子が頑張る理由が少しだけ分かる気がした。
ああ恋って面倒だ。

いやそれより、山本見たら絶対に茹で蛸になっちまうだろ俺。
今でさえ心臓爆発寸前なのに、山本を少しでも視界に入れたら爆発しちまいそうですげえ恐え…。
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