感謝感激雨嵐

□愛してるの連鎖
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「お前…ちゃんと授業聞いてたのかよ?」

「ハハハ、悪ぃ」


睨み付ける獄寺に、俺は苦笑して後頭を申し訳なさそうに掻いた。
獄寺が、全くこんなんでどこの大学受ける気だよ、溜め息混じりにぶちぶちと小言を漏らした。

勿論、獄寺が行く大学に決まってるだろう……?


「しょーがねえなぁ…。今日から俺ん家に来いよ」

「え……!?」

「家庭きょーし!なってやるよ。その代わり晩飯はお前持ちな」


獄寺が眼鏡を気怠るげに外して、ふぅと溜め息を吐きながら、俺を指差しながら俺を見ずに言った。

ぽかん、としている俺に、獄寺は照れたように一気に頬を紅潮させる。


「べ、別にお前が嫌なら…!俺だって別にお前に教える義理なんてねえし……、ただ昔の誼ってだけで…!」

「そ、そそそ、そんなことない!!つーかいいの?獄寺!?」


そんな願ってもいない申し出、見逃す訳にもいかず、俺は勢いよく何度も首を横に振り、獄寺の肩を掴んだ。

獄寺はバツが悪そうに顔を逸らす。


「別に…。十代目専用のノート作る序でにだし…リボーンさんに頼まれてるし…っそれに俺が右腕だからな!」

「やったー!マジで?本当に!?俺、できの悪い生徒だけど…」


すると獄寺がハハハ、と笑った。
眉間に皺がなく、眉を下げて笑う獄寺は可愛かった。


「そんなの今に始まったことじゃねーだろ、バーカ」


うわぁ…。
俺、嬉しすぎて死にそう……。
絶対今の顔にやけてる。


「じゃあ明日から、平日は23:00まで、休日は13:00から19:00までな」


みっちりやるから覚悟しとけ、とニヤリと悪戯っぽく笑われて、ボールペンでコツンと空っぽの頭を叩かれた。
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