感謝感激雨嵐
□日和のつく日
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思えばここから悲劇(あるいは喜劇)が始まった。
綱吉と獄寺はこの日、朝から綱吉の家で勉強会を開いていた。
昼から部活帰りの山本が合流するという形で、三人は獄寺を先生とし補習組二人が教わる形で、至って真面目に勉強に取り組んでいた。
しかし、こういう場にハプニングを生み出すのが、綱吉の家庭教師、リボーンであった。
若干2歳の赤ん坊マフィアは、幼児とは思えない言動を見せては、綱吉は赤ん坊の癖にと心の中で愚痴り、獄寺は渋いッス!さすがリボーンさんと尊敬し、山本は相変わらずおもしれーのなと笑う。
「ちゃお!」
「ゲッ!リボーン!何しに来たんだよっ」
「お久しぶりッス!リボーンさん!」
「よお小僧!」
リボーンは指定席となった山本の肩の上にひょいと乗っかった。
そしてリボーンは山本の耳元に口を寄せてひそひそと何かを耳打ちした。
「おいリボーン!山本に変なこと吹き込むなよ!?」
慌てる綱吉と、何で山本ばかりと眉を顰める獄寺。
リボーンが山本に耳打ちし終わり、ニヤリと笑うと、山本は目を丸く見開いた後に、少し照れたように笑った。
「おう、実はそうなんだよ小僧。よく分かったな〜」
「そりゃあ、俺から見たらお前らなんてまだまだケツの青いひよっこだからな」
(赤ん坊に言われたくねー!)
綱吉がガーンという効果音を背後に背負って、肩を落としながら、口に出すのは怖いので心中でツッコミを入れた。
獄寺はそんなリボーンと山本を爪をギリギリ噛んで、面白くなさそうに睨むように見つめていた。