お題
□2.お前の性癖に興味はない
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またいつもの手口で山本が俺の家に押しかけてきた。
入ってきて早々、
寝室に行こうか、あ、それともシャワー先に浴びる?
とか言う進歩のないバカを冷ややかな目で見つめた。
俺の家に半ば不法侵入する度に言うから、いい加減怒鳴るのも疲れた。バカに費やす時間が勿体無い。
まあ、初めて家に押し入ってきた時も、寝室どこ?だとか風呂はシャワー派?湯船派?とか聞いてきやがった辺り、元から治しようのない重症バカだということは薄々気がついていたが…。
そしていつものように、山本の存在を無視(シカト)してソファに腰かけ漫画を開いていると、
今までテレビゲームをしていた山本もソファに座ってきて、俺の肩を抱き、ぐっと自分の方に抱き寄せた。
「ツンデレも中々萌えるのな」
「はあ?」
「ツンのターンが多すぎる気がすっけどさ、逆に燃えるっつーか…」
「はあ…」
呆れてものが言えない。開いた口が塞がらない。とは正にこのことだ。
「まあいいんだけどよ、エッチの時にデレデレになるのが可愛いんだよな〜」
「……」
「焦らしながらさ、もう山本ぉ意地悪ぅ〜って…あ、やべ。勃っちまった」
「死ねよ」
お前の性癖に興味はねえ。
つーか、お前の性癖に俺を巻き込むんじゃねえっ!!
End