お題

□3.くっつくな変態が感染る
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「それでですね…」


殺気!?
咄嗟に身を翻す。
すると、さっきまで俺が歩いていた地面にべシャッと山本が轢かれた蛙のように転がっていた。

いつまでも後ろから飛びつかれて大人しく抱きつかれているような俺じゃないぞ!
ざまあみろ山本武!


「何で避けるんだよ〜!朝から愛の抱擁をしようと思ったのにぃー」

「いらねえよ!!毎朝毎朝やられたら誰でも学ぶわ!!」


山本がひでえなあ…と呟きながら、顎をぶつけたのか、涙目で顎を摩りながら起き上がる。


「いいか?バカと変態は感染るんだぜ?」

「ええっ!?獄寺が変態…?」

「はっ、それが嫌ならこれ以上俺に触るなよ!」


してやったり顔をしたら、山本からは思いもよらない反応が返ってきた。


「獄寺が変態でもバカでも、俺はどんな獄寺でも好きだぜ!」

「なっ…!」


まさかいつもの笑顔でそんなこと言われるとは思わなくて、一気に顔に熱が集まる。
不意打ちなんて、卑怯だ。バカ…!



(どうでもいいから早く学校に行きたい)
すっかり取り残された綱吉はそんなことを思って重い溜め息を吐いた。



End

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