アルカナ

□二人の夢世界
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「んっ……、朝…?」


柔らかな日差しが俺の顔に注いだ、かすかにチチチと小鳥のさえずる声が聞こえた。

その時、俺の体には柔らかな匂いと小さな寝息が聞こえた。



「フェリチータ…、」



そうだ。昨日の夜俺はフェリチータと共に過ごしたのだ。

それも、結構大人な感じの。



だから思い出すと今にもボッと顔が熱くなり、俺の中の雄が反応してしまいそうだったので考えるのをやめた。


まぁ、今ベッドに二人きりという時点で俺の顔は真っ赤だったが、何よりフェリチータが愛しすぎてその恥ずかしさも心地よかった。



「ったく…無防備だよな…お嬢って…。」


つん。とほっぺをつつくとふにと柔らかな感触。

なんか…可愛いなよな…。



「もう…6時か…さて、起きるとす……るか?」


起き上がろうとしたら、俺の体は何かに締め付けられてる感じがした。



「……ったくお嬢…、俺は抱き枕じゃないぜ?」


小さな力で、お嬢は俺を抱き締めていた。

それに…それは俺の役目だろ?


でも、お嬢の寝顔が可愛くて俺はもう一度ベッドに戻る。

すると、お嬢はうっすらと目をあけた。



「んっ…リベ…るた?」

「おはよう。お嬢。」

「おはよう……。」


気が付けばお嬢の腕は俺から離れていて、ちょっと切なくなった。



「もう…朝?」

「あぁ…お嬢、体大丈夫か?」

「んー…ちょっと腰痛い…。」

「わ、わりぃ…。今日はお嬢休んでろ。」

「うん、ありがとう。」



まだ眠いのか柔らかく笑うお嬢。

とりあえず、そんなお嬢を見てたら頭撫でたくなったから俺はお嬢の頭を気が済むまで撫でていた。


まぁ、お嬢も気持ち良さそうに笑っていたし?俺の大好きな笑顔も見れたし…こういうのジャッポネの言葉で一石二鳥って言うんだろ?あれ、違うか?



「お嬢、ずっと俺の事抱き締めていたのか?」

「え?なんのこと?」

「お嬢気付いてなかったのかよ?俺が起きた時から、お嬢俺の事抱き枕みたいにしてたぜ?」



そういうと、カァァとお嬢の顔が赤くなる。そしていつもなら蹴りがとんでくるが今日はゴソゴソとシーツに隠れてしまった。



「お、おっ嬢ー?どした?」

「は、はずかしいから言わないで!」

「わ、わりぃ…。でも、そんなに恥ずかしがる事…、」

「だってリベルタ、さらって言うんだもの…。」



真っ赤ないちごみたいな顔をちょこっと出すと、俺の心臓のドキドキは早くなった。

なんなんだこの可愛い小動物…。



「ハハっ、俺は嬉しいけどな。お嬢が抱き締めてくれて。」

「り、リベ……、」

「だから、今度は俺がお嬢を抱き締めてやるよ。」

「え?」



俺はお嬢の隠れているシーツを無理矢理剥ぎ、ギュッとお嬢を抱き締めた。


そして、またシーツを二人の体が包まれるぐらいにかぶった。



「リベルタ……。」

「お嬢はこれで俺から逃げられない。」

「も、もう…冗談が好きなんだから…。」

「ハハっ!でも本当だろ?」

「……そうだね。」



お嬢は俺の胸の中に顔を埋めた。

また甘く優しい薫りが戻ってきて、俺はなんだか安心した。



「もう…俺このままベッド出たくない。」

「…でも、リベルタ今日仕事があるって…。」

「あぁ、だから最後にお嬢、こっち向いてくれるか?」



ひょこっ、と上目遣いで俺を見上げるってヤバイヤバイ!それは反則だろ!



「また、一緒に寝ていいか?」

「………変なことしなければ…。」

「え、あ、そ、あははは!考えとく…。」



ちょっと心が傷ついた。だけど、お嬢の顔は笑っていた。


「……ったら、」

「え?」

「たまにするんだったら…別に……いいよ、」

「なっ……!?」

「でも、普通に寝るならいつでもどうぞ?」



なんだか俺がおされてる気がしてならなかった。それでも、そんなお嬢が愛しかった。



「ったく…大好きだぜ、お嬢。」

「リベル……んっ、」



ギュッと押しつけるようなキスをしてお嬢の唇をふさいだ。


そのあと、俺はルカに見つかって大変な事になったのは言うまでもない。



(り、リベルタ!お嬢様に何をしてるんですか!?)

(あああ!その、これは…、)

(お嬢様、何もされませんでしたか?)
(……されたかな?)
(お嬢!?)
(でも、私は嬉しかったよ。)

end

リベフェルのお子さまコンビってやっぱり可愛い。そこにノヴァとアッシュもいると尚更素晴らしい。

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