アルカナ
□天使の甘い囁き
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「お、お嬢様…。」
「何、ルカ?」
「あの、最近…デビトとは…どんな感じなのですか?」
「え……?」
「あ、いえ!じゅ、従者としてお嬢様の今の状況を聞いておこうと思いまして!」
「んー…そんなに知りたい?」
「は、はい!」
「なら、教えてあげない。」
その時のルカの悲しがる顔ったら、本当に面白かった。
私はデビトと付き合いはじめた。
そのせいか、ちょっと小悪魔になったとルカに言われた。
デビトはちょっと女性には優しすぎ?というか嫉妬しちゃうくらい女性とばっかりいるけど、でも…その先にはいつも私がいて、他の女性とは見せない顔や言葉を言ってくれる。
それが子供の私にはちょっと優越感で、とても嬉しい。
「どうしたァ、バンビーナ?」
「え?」
「顔がにやけてるぜ。」
「そ、そうかなぁ?そんなつもりなかったんだけど…。」
私が両手で頬を押さえると、デビトがその上から優しく包み込んでくれた。
「バンビーナ、あんまり可愛い事してると俺が狼になるのも時間の問題だぜ?」
「なっ…なにするのよ…。」
「へぇ、わざわざそれを聞くんだなァバンビーナ。もしかしてお望みとでも?」
「そ、そんなんじゃない!」
「まぁ、そりゃぁバンビーナの足の先からァ頭のてっぺんまでを朝までじっくりと…優しく…激しく…食らい付いてやるよ。」
「っ……!」
ゆっくりとデビトの声を耳元で聞いて、私の脳までとろけてしまいそうな声が響いた。
そしてドクリと心臓が苦しくなった。
「ま、バンビーナにはまだ早いから大人になるまで待っといてやるよ。」
「ムッ、子供扱いしないでよね…。」
「子供扱いじゃないぜ、ただ好きな物は、おいしくなるまでじっくりと待ってやるのさ。」
私の髪を指に絡めてクルクルと弄ぶデビト。なんだかくすぐったく肩をすくめたらギュッと抱き締められた。
「でも、バンビーナに愛の言葉を囁いてるだけってのも嫌いじゃないぜ。」
「うん…私もデビトの声聞くの…好き。」
「そうか?バンビーナの希望があるならいつでも言ってやるぜ。」
「うん…じゃあ言ってほしいな…。たくさん、たくさん…。」
目をつぶれば、「適わないな、バンビーナには。」とか聞こえた。
だけど、その声はとっても優しかった。
「愛してるぜ、フェリチータ。」
その後、優しいキスが唇に落ちてきた。
end
優しくてエロいデビトが好き←