愉快な日常
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“保健室”とは
学校内にて病気やケガなどをしてしまった生徒に優しい養護教諭が対応し 介抱してくれる………
そんな幻想が強く根付く施設であり
ここ、常伏中学校でもそのイメージは忠実に守られていた…と「ちょっと優!!」なにー郁』
「なにーじゃなくてさっきから何読んでるの?!」
『え、プロローグ?』
「普通に返さないでよ!」
『あ、ホラ、話聞かなきゃ』
「(普段話なんて聞かないくせに…)」
〔長らく我が校にて実に模範的に保健室の先生を勤めて下さった沙織先生がご結婚のため退職される事となりました
そこで誠に残念…あ いや、新しい養護教諭の先生を紹介します〕
「ほら!君さっさとせんか!」
「す…すみません緊張しちゃって……あっ」
「!」
ビタンっ
呼ばれた人は自分の足につまづき、教頭先生の顔面に手を置いた
「っ!!?な…き 君!!気をつけたま…
え…?」
教頭の顔は呼ばれた先生の手形がつき、しまいに赤くなっていた
「ぎゃああああああああああ─────っ!!」
「あ…す、すみません。さっきこぼしたマーキュロクロム液を掃除したときに…」
ザワッ
周りが騒がしくなる
「血だ!」「教頭先生の顔に血が…」
「あ…えー…ええと
は、初めまして派出須逸人と申します…
保健室を誰でも気軽に利用できる癒しの空間にすることが僕の夢です…病気やケガだけでなく…なんでも相談にきてください
よ…よろしく……」
うーん
ホラーだ(汗)
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