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「ちょっとちょっと、見てよいおりん!」
「なんだ。大声を出すな」
「今日の天気予報だよ!気温が37度だよ!」
「だからどうした」
「熱中症に気を付けて下さい。無理せずに冷房をつけましょうだって」
「それが言いたかっただけか?」
「庵、クーラー」
「無駄だ」
「ふーん」
「な、なんだその反抗的な目は」
「いいよ。庵には頼まない」
「ど、どうする気だ名無し」
「ショッピングモールに涼みに行ってきます。夜まで戻らないから。留守番よろしく」
「待て!俺を置いて行く気か!?」
「当たり前でしょ。庵は暑い所が好きなみたいだし?」
「誰もそんな事は言ってないだろう!」
「じゃあ一緒に行く?」
「ぬぅ…」



「わー!涼しい!快適!」
「人が多い」
「気持ちいいね庵ん!」
「そ、そうだな。汗がひいていく」
「ねえ、せっかくだし見て回ってもいい?」
「好きにしろ」



「庵ん疲れてない?お茶にする?」
「いらん。無駄だ。茶は家で飲め」
「ケチ」
「何か言ったか?」
「いーえ。あっ!あの服かわいい!」
「ふん」
「どうしようすっごく私好み!ねえ庵、これとこれ、どっちの色が似合う?」
「どっちも変わらん」
「えー」
「服なんぞ三着もあれば十分だ。お前のタンスには着てない服が山ほどあるのを知っているぞ」
「着てるもん!たまに!」
「無駄遣いは止めておけ。また肥やしになるぞ」
「……そうだね。もうすぐKOFだもん!お金貯めなきゃいけないし!晩御飯の材料だけ買って帰ろっか」
「…………名無し、帰る前にトイレに行ってこい」
「はーい!」





(苦労させているから、たまには贅沢をさせてやるか。俺は赤色の方が似合っていたと思ったが…この色でいいだろうか)

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