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□月夜のオッドアイ番外編
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コンビニまでは5分ちょっとくらい。
ゆきひろの横をしっぽを立ててトコトコ。



「みゃみゃ〜」
(ここ、工事してる〜)

y「水城、危ないからこっちおいで?」

「みゃーん」
(はーい)



ゆきひろにおいでと言われた工事とは反対のほうを歩く。
こういう優しいところ、好きなんだ!



『にゃう…』
(だれかいる…?)

「ふにゃ?にゃおにゃお」
(んん?今、誰かの声がしたような…)

y「どしたの、水城」

「みゃ〜、にゃうん?」
(ねぇ、ゆきひろ、今、誰かいたよね?)

y「…なに言ってるかわかんねぇ。どうかしたのかな」



キョロキョロと辺りを見回すあたしを見て、ゆきひろもわからない何かを探してくれた。



『…にゃ』
(たすけて)

「ふにゃっ!」
(あっちだ!)

y「ちょ…!水城、待って!」



工事現場のすぐ横の道を通り抜ける。
その奥、家が建ってなくて草も放置されたままになっているところから



「…にゃお?」
(…あれ、なに?)



小さなダンボール。
その中に



『みゃ〜』
(ママ?)



あたしと同じ白い色の小さい猫。

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