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□月夜のオッドアイ
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y「うん、OK。かわいいよ」

「にゃはーん」
(ふふふ。かわいいよって言われるとくすぐったくなるなぁ)



ゆきひろにブラッシングしてもらって。
お出かけするときに身につける青い石が付いたクリーム色の首輪をして。
いざ、スタジオってところにしゅっぱーつ!

車の中はラルクの曲。
信号待ちでは撫で撫でしてくれて、あっという間に着いた。



「みゃ〜・・・」
(大きな建物だぁ)

y「はい、抱っこしてくよ」

「にゃ」
(はーい)



ゆきひろはドアを開けて警備のおじさんにあいさつした。
そして、どんどん進んでいってエレベーターに乗り込んだ。
この乗り物、いつになっても慣れないんだよね。
耳がおかしくなっちゃう。

で、到着した階にはすでにたくさんの人がいた。



『yukihiroさん、おはようございま、・・す?』

y「はよ」



みんなあいさつしているけど、どことなく変なかんじ。
だって、みんながみんな、ゆきひろを二度見するんだもん。
あたしがいるからかな。
今日一緒に来ること、話してなかったのかな。
そんなことを思いながらゆきひろの指でごろごろ喉を鳴らしていると重たそうなドアの前に来た。



y「この中にメンバーいるからね。いい子にするんだよ?」

「にゃーん」
(はーい)



どきどき。
ゆきひろ以外の人間とはほとんど話したことがない。
いい人達だといいな。

ドアが開かれた。


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