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□after episode 10
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「(……まだこんな時間)」
今日はお休み。
なのに朝早くに目が覚めてベッドサイドの時計を見ると8:00と表示されていた。
「(ユキ、寝てる。ふふ)」
長いまつ毛は伏せられたまま。
規則的に呼吸して胸が上下する。
なんとなく、くっつきたくなった。
「(…あったかい)」
私のほうを向いて寝ていたから向かい合わせでくっつく。
足を伸ばして絡めると、ん…、と聞こえた。
y「…水城?」
言いながらすぐそばにいた私を抱きしめてくれる。
ふわっとユキの香りに包まれる。
もっとあったかい。
y「…早いね。何時?」
「8時」
y「…そう」
至近距離で目が合って微笑んだらそのまま口を塞がれた。
y「朝から誘ってる?」
「え?」
y「そんなに足絡めてきて」
「え、いや、えっと、そんなつもりなかったんだけど…」
今度はユキのほうから絡めてくる。
「なんか、寒いなぁと思って」
y「そういえばそうだね」
「もう11月だもんね」
暑すぎた夏は過ぎ、季節は秋。
「今月はユキのお誕生日だね」
y「そだね」
「ツアーもしてるから忙しいお誕生日になりそうだね」
y「ん」
あたたかくて、またうとうととしてきた。
y「もう少し寝る?」
「…うん。ユキの腕枕、大好き」
夢の世界へ。
***