casual dream
□first love -16-
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「なにがおいしいのかなぁ」
『チーズケーキがうまいみたいだぞ？』
「へぇ」
『あと、ロールケーキのクリームがあり得ないくらいふわふわなんだって』
「へぇ」
『・・・へぇ、っておまえ、考えてるのかよ』
「どれもおいしそうだなぁと思って」
『じゃ、そのおすすめの二つにするか？』
「うんっ」
運ばれてきたケーキと紅茶。
狩野くんはチーズケーキ、私はロールケーキ。
・・・チーズケースもおいしそう。
先輩だったら「一口ください」って言えるんだけど・・・狩野くん相手だし、嫌がられるよね。
『・・・目は口ほどにものを言う、って昔のやつはいいことを言ったもんだな』
「ん？」
『食いたいんだろ？』
「・・・・うん。なんでわかったの？」
『穴が開くくらいに見てた』
差し出されたチーズケーキ。
「ありがとう」
一口すくって口の中へ。
「・・・おいしいっ」
クリーミーで溶けていく。
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