casual dream
□first love -16-
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「うわ、新しいの出たんだね。これもすごいなぁ」
画材店に着いて書いてきた買出し用品リストを見てるものの、他のものに夢中。
『ほんと、おまえ、好きだよな』
「え?」
『なんでもない。俺、買出しのやつ見てくるからリストよこせ』
ピッと手の中のリストを奪って離れていく。
気がつくとけっこうな時間が過ぎていて、狩野くんは買出しを終了していた。
「ご、ごめんなさい」
『いいよ。もういいのか?』
「うん」
『じゃあ、行くか』
お店を後にする。
進んでいくのは大通りより1本、中通りに入った道。
控えめの看板。
チョークで書かれているメニュー。
『・・・ここか?』
「話していたお店?」
『おぅ』
「かわいいね!入ろう?」
初めてのお店でテンションもあがる。
お店の中はかわいいというよりもアンティークなかんじ。
テーブルも置物も落ち着いていて、制服を着ている私達は少しだけ溶け込めないかも(笑)
私服だったらよかった。
そういう場所。
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