casual dream
□first love -13-
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次の日のお昼休み、軽音の部室で幸宏先輩とごはんを食べていた。
お母さんが夜勤でいなくて、今日は私のお弁当当番の日だったから。
いつもはおいしいって言いながら食べてくれる先輩が黙々と食べている。
おなかすいてたのかな、機嫌悪いのかな、もしかしておいしくなかったのかな、なんて横顔を見ながら考えてた。
y「・・・あのさ、水城」
食べ終わってようやく先輩が口を開いた。
「はい」
ちょっとだけ口調が重いようなかんじがした。
y「その・・・しばらく会えなさそうなんだ」
申し訳なさそうに言い出したのはいきなりの会えない宣言。
「・・・え?」
y「ごめん」
先輩は下を向いてそのまま黙った。
「えっと・・・どうして、って聞いてもいいですか?」
y「あぁ・・・うん」
少し首をかしげて頭の後ろを掻いた。
y「なんかさ、忙しくなっちゃって。3年になるから親も担任もうるさいんだよ。受験勉強しろとかさ」
「はい」
y「それにバンドもマジでやっていきたいって思ってるから、どっちも本腰入れようかなって思って」
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