casual dream

□first love -12-
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「すみません、練習中に」

y「いつものことじゃん」

「えっと、ほら、志穂ちゃん」

『あの・・・これ、差し入れです。どうぞ』



差し出した袋を一番近くにいた秀人先輩が受け取った。



h「ええの?・・・あっ。これ、テツが好きなドーナツやーん♪」

t「え?まじで?」

h「ほーら、これやろ、はまってるやつ」

t「ほんとだー。ありがとなぁ、水城ちゃん、志穂ちゃん」



さりげなく「志穂ちゃん」って下の名前で呼んでる。
志穂ちゃんは頬が赤くなっていて。
かわいいなぁ。
うまくいってほしいな。



y「食いたい。休もう?」

h「昼飯食ってないんよー」

「え?秀人先輩、食べてなかったんですか?」

h「うん。ユッキーもやんなぁ?」

y「うん。あんまり食べたくなくてさ」

「先輩、食べてください」

y「水城の弁当なら食う気になるんだけどなぁ」

「月曜日は私の当番なので作りますよ」

y「毎日でもいいなぁ、水城の料理なら」



ニヤっと笑ってドーナツを手に取った。
横にいる志穂ちゃんは目の前で繰り広げられる会話に目をパチパチとしてて。
こっそり「幸宏先輩、殺し文句言いすぎ」って囁かれた。
ちょっと!
その囁き、聞こえてたらどうするのっ。


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