casual dream
□first love -12-
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『水城―、緊張しちゃう〜』
待ちに待った土曜日。
手にはドーナツをぶら下げて部室前で立ち止まった。
すでに音は聞こえていて、ドラムとベースが合わせてるみたい。
ギターの音は聞こえない。
ケン先輩、なにしてるのかな。
「大丈夫だよー。入るよ?」
一応ノックをする。
聞こえないだろうけどね。
幸宏先輩とテツくんは私達に気づいてなかった。
ケン先輩はいなくて。
楽譜を睨んでいた秀人先輩がこっちを見た。
h「あ、水城ちゃん」
秀人先輩の動きを見て二人の音が止まった。
「お邪魔しまーす」
『お邪魔します・・・』
幸宏先輩は汗を拭きながらこっちを見て笑っている。
うわ。
その笑顔、かっこよすぎる。
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